船に乗って作品を鑑賞、神戸の芸術祭

2017.9.21 07:00

神戸港のアート鑑賞船から見られる作品より、新宮晋、古巻和芳、井上廣子+井上凱彦建築計画事務所、西村正徳の作品(左上から時計回り) ※西村の作品はポートアイランド北公園にあり、地上でも鑑賞可能

(写真5枚)

神戸港の開港150年を記念する『港都KOBE芸術祭』が、9月16日からスタート。1858年に結ばれた日米修好通商条約に基づき、1867年に開港した神戸港は、日本を代表する港湾として栄えてきました。「時を刻み、豊かな広がりへ」をテーマとするこの芸術祭では、神戸港の歴史を振り返りつつ、未来へのメッセージが発信されます。

会場は大きく2エリアに分かれます。ひとつは、中突堤中央ターミナル(かもめりあ)の乗船場から、アート鑑賞船に乗って作品を鑑賞する「神戸港」エリア。神戸を題材にした詩片を神戸港の景色と共に味わう古巻和芳や、黄色い帆を張った風で動く彫刻の新宮晋、150本の酸素ボンベを素材にして、阪神淡路大震災の復興を象徴する花、ヒマワリの群生を表現した西村正徳ら、10作家の作品が見られます。海から神戸観光をする楽しさも手伝って、ここでしか味わえないアート体験ができました。

ポートライナー「神戸空港駅」(神戸市中央区)会議室に展示されている林勇気の作品

一方「神戸空港島」エリアでは、神戸空港に林勇気の映像作品や小曽根環の作品が展示されており、ポートターミナルホール(ポートライナー「ポートターミナル駅」に隣接)では、林勇気、藤本由紀夫、川村麻純、ウ・シャンミンなど6名の作品が見られます。見応えのある作品が集結しているうえに移動がカンタン、さらには空港見物もできるとあって、おトク感があります。

「神戸ポートターミナルホール」(神戸市中央区)のウ・シャンミンの作品

『港都KOBE芸術祭』は入場無料ですが、アート鑑賞船とポートライナーの運賃は別途必要です。お得なセット乗車券(1300円、別々に買うより600円割安)があるので、ぜひご利用を。アート鑑賞と共に港町・神戸の魅力を再発見してください。期間は10月15日まで。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

 

『神戸開港150年記念 港都KOBE芸術祭』

期間:2017年9月16日(土)〜10月15日(日)
時間:会場により異なる ※会期中無休
会場:●神戸港(新港第1突堤、新港第2突堤、高浜岸壁、アート鑑賞船船内、係舩杭、神戸三宮フェリーターミナル、神戸ポートオアシス、神戸ポートターミナルホール、ポートアイランド北公園、メリケンパーク) ※メリケンパークの展示は10/6〜15のみ
●神戸空港島(神戸空港駅、神戸空港ターミナル展望デッキ、神戸空港海上アクセスターミナル)
料金:無料(アート鑑賞船は有料)
電話:078-322-6490

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