【光る君へ】まひろに宣孝(佐々木蔵之介)がキュンとした?

2024.4.6 18:30

『光る君へ』第13回より、まひろ(吉高由里子)を前に黄色い装いでファッションショーをする藤原宣孝(佐々木蔵之介)(C)NHK

(写真9枚)

平安時代の長編小説『源氏物語』の作者・紫式部(ドラマでの名前はまひろ)の人生を、吉高由里子主演で描く大河ドラマ『光る君へ』(NHK)。3月31日放送の第13回「進むべき道」では、地獄をどんどんと畳み掛けていく展開に多くの視聴者が震え上がるなか、宣孝の行動に癒やされた(以下、ネタバレあり)。

■ 第13回「進むべき道」あらすじ

まひろは市場で買い物をしている最中、人買いと母親が揉めている現場に遭遇。母親が証文の字を読めなかったために、子どもたちが売られてしまったことを知ったまひろは、庶民の子どもに読み書きを教えることに、生きがいを見出すようになる。その一方、女房として雇ってもらえるようにあちこちの屋敷を訪ねるが、父・藤原為時(岸谷五朗)に官位がないために断られつづけていた。

『光る君へ』第13回より、庶民の子どもに読み書きを教えることに生きがいを見出すまひろ(吉高由里子)(C)NHK
『光る君へ』第13回より、庶民の子どもに読み書きを教えることに生きがいを見出すまひろ(吉高由里子)(C)NHK

それを知った藤原道長(柄本佑)の嫡妻・倫子(黒木華)は、まひろを屋敷で召し抱えようとするが、まひろは「ほかに仕事が決まった」と嘘をつく。残念がる倫子は、道長の文箱から見つけたという漢文の手紙について、まひろに相談。それはかつてまひろが、道長に宛てて書いた文の数々だった。そのことに動揺し、屋敷を去ろうとしたまひろだが、ちょうど帰宅した道長と鉢合わせてしまう・・・。

■ 倫子が手紙をまひろに相談、という地獄絵図

まひろと道長が別離した、運命の「庚申待の夜」から4年後の世界が描かれた第13回。まひろは相変わらず貧しくて何者でもない存在だけど、道長はどうやら倫子と円満な家庭を築き、子どもにも恵まれるという、なんだか対照的な人生を歩んでいた。しかしそこはソウルメート、このまま平行線のままでいるはずがない! とは思ってたが、まさか倫子がまひろからの手紙を見つけて、よりによってまひろ本人に相談するという、とんでもない地獄絵図を突きつけられるとは思わなかった。

『光る君へ』第13回より、まひろ(吉高由里子)に手紙の相談をする倫子(黒木華)(C)NHK
『光る君へ』第13回より、まひろ(吉高由里子)に手紙の相談をする倫子(黒木華)(C)NHK

多少のキツイ展開には慣れてきた視聴者も、さすがにこればかりは「心が!!! 修羅場!!!」「道長お前ー!恋愛の作法をちゃんと学べー!」「まひろと完全に別れた庚申待の夜に道長が来たって、無意識にまひろに格の違いを見せて、道長との子供でトドメ刺す倫子様怖い」「自分で書いた恋文を説明させられるのも、あの夜のその後の出来事を打ち明けられるのもキツい」などの、悲壮なコメントが多数上がっていた。

『光る君へ』第13回より、屋敷を去ろうとしたまひろと鉢合わせた道長(柄本佑)(C)NHK
『光る君へ』第13回より、屋敷を去ろうとしたまひろと鉢合わせた道長(柄本佑)(C)NHK

ただ、私たちはつい主人公・まひろ目線でアワアワしてしまったけど、倫子目線で考えると、愛する夫が自分とは文をかわしたことがないのに、別の女性とは非常に知的な手紙のやり取りをしていたという事実は、嫉妬というより劣等感を掻き立てられるはずなので、これはこれで超キツイ。そんな双方サンドバック状態のところに、まひろと道長が(多分4年ぶりに)再会という、地獄絵図にさらに燃料をくべるような展開を持ってくるとか、マジで鬼か?!

『光る君へ』第13回より、ちょうど帰宅した道長と鉢合わせたまひろ(吉高由里子)(C)NHK
『光る君へ』第13回より、ちょうど帰宅した道長と鉢合わせたまひろ(吉高由里子)(C)NHK

実際SNSでも「おいおい、道長の心にまひろがまだいることを本人にわからせた後に再会って鬼脚本にも程があるだろ」「こんなん私なら発狂してしまう」「残酷に残酷を塗り重ねすぎっすよ大石先生」「ここで情け容赦なく道長とまひろの2人を会わせちゃうのが大石静さんだよ! そして『つづく』!! ひどい!!! あと一週間待てと言うの?!」と、主に脚本の大石静への苦情(でも褒めてる)の言葉が相次いだ。

■ 宣孝がキュンとした?一緒に笑うまひろ

さてそんな風に、毎週視聴者のメンタルをボッコボコにしつつも、ちょっとした笑いと癒やしを必ず与えてくれるのが、制作陣のせめてものやさしさというか情けというか。今回は「まひろ嫁入り作戦」をまだ進行中の藤原宣孝(佐々木蔵之介)が、なぜか「自分の息子はダメ!」とかたくなに拒む姿が笑いを誘った。しかし彼が「のちの夫である」ということを知ってる視聴者からは、ちょっと待ち切れないというような声が上り始めている。

『光る君へ』第13回より、派手な着物をまひろの父・為時(岸谷五朗)に披露する藤原宣孝(佐々木蔵之介)(C)NHK
『光る君へ』第13回より、派手な着物をまひろの父・為時(岸谷五朗)に披露する藤原宣孝(佐々木蔵之介)(C)NHK

「宣孝さまの息子がダメなら、宣孝さまと結婚すればいいじゃない(すっとぼけ)」「もう宣孝おじちゃんとまひろが仲良くしているところしか心潤うシーンがない。早く結婚してくれ」「毎週『アンタが旦那だよ』って言ってるのに、なんで自分が旦那って気付かないんだよ」「まだですか? 黄色いファッションショーしてる場合じゃありません」などの応援コメントがあふれた。ちなみに実際の結婚は、あと6・7年ほど後なので、もうしばらくの辛抱を。

ちなみに宣孝が「神様の目に留まるように」と、ド派手な装いで御嶽詣に来たというエピソードは、清少納言が『枕草子』に「あれはないわー」という感じで書き残したぐらい、相当周囲をドン引きさせた模様。でもそこで引くどころか「よくお似合いです」と一緒に笑うまひろに、もしかしたら宣孝はキュンとしていたのかも・・・そしてこのあと1年も経たないうちに、宣孝は重要なポストをゲットすることになったので、みなさんも神頼みに行くなら真っ黄色の勝負服でのぞんでみては?!

『光る君へ』はNHK総合で毎週日曜・夜8時から、NHKBSは夕方6時から。BSP4Kでは次回は昼12時40分からスタート。4月7日放送の第14回『星落ちてなお』では、現実の壁にぶち当たるまひろの姿と、道長の父・藤原兼家(段田安則)の後継者問題とその最期が描かれる。

文/吉永美和子

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