エール5週・食卓舞台で上出来コント、「愛の狂騒曲」の意味

第23回より、話し合う裕一(窪田正孝)、三郎(唐沢寿明)、光子(薬師丸ひろ子)、音(二階堂ふみ)(C)NHK
「最先端の響きを聴かせたかったか」
昭和5年7月27日。『古山裕一大演奏会』が始まった。チラリと映るプログラムによると、第一部は(映像では描かれないが)クラシックの名曲集。ベートーヴェンの『クロイツェル・ソナタ』をはじめ、どうやらピアノとヴァイオリンによるものだった模様。
第二部は裕一のオリジナル曲集。ステージ上のミュージシャンはピアノ、ヴァイオリン、ギター、コントラバス、クラリネット、トロンボーン、ドラムスというなんとも面妖なものだが、こうした自由な編成はストラヴィンスキーやダリウス・ミヨーぽくもあり、使える演奏家を掻き集めた結果というより当時として最先端のモダンな響きを聴かせたかったのだと見るのが妥当だろう。

演奏風景が描かれる「いびき」という曲は、豊橋にやってきた父があの大モメの晩に鳴らした高イビキを模したもので、トロンボーンのグリッサンドから始まるユーモラスな現代曲。かたや梅が作詞し、音が歌う『晩秋の頃』は後の歌謡界の大作曲家・古関裕而を髣髴とさせる歌曲。ここで彼の作曲家としての2つの面も描かれている。
ちなみにこの演奏会自体がおそらくフィクション。この時期のクラシック作品の楽譜はほぼ現存していないと前にも書いたが、従ってすべては考証に基づく瀬川英治のオリジナルということになるけれど「ifの演奏会」として素晴らしい。
それはともかく練習のしすぎで高音が出なくなり、歌唱を中断してしまった音に「声が出なくたっていい、かすれたっていい、音楽は心だ。心から想い乗せて歌えば、きっと伝わる。大丈夫、僕一緒だから、歌える」と、福島訛りでとつとつと言い聞かせる裕一。しかもステージ上で。アツアツやないかい!
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