明治の彫刻が京都に集結
2015.2.27 16:07

海外での人気も高く、世界中に点在していた明治時代の彫刻作品を一堂に会した企画展「明治の彫刻」が、京都の「清水三年坂美術館」(京都市東山区)で5月17日(日)まで開催されています。明治の彫刻が日本の美術館で展示される機会はめったになく、今回のように木彫以外のさまざまな素材を使った作品を見られるのは貴重です。

牙彫 松竹梅置物/安藤緑山12.5×18.0×12.5cm
牙彫 松竹梅置物/安藤緑山12.5×18.0×12.5cm画像一覧

とりわけ見物なのは、安藤緑山(あんどうろくざん)の野菜や果物をかたどった象牙彫刻です。独自の着色技法を施して、本物そっくりに仕上げた彼の作品は、当時の主流であった象牙本来の白色を生かしたものとは一線を画しています。東京の彫刻競技会などへ出品を重ね、宮内省へ買い上げられてもいましたが、現在では国内外を含めても数十点しか確認されていません。

堆漆 紅蜀葵に蜂香合/逸見東洋 径8.0cm
堆漆 紅蜀葵に蜂香合/逸見東洋 径8.0cm画像一覧

また、漆を何層も塗り重ね、漆の層を彫って美しい形を作り出す漆芸である堆漆(ついしつ)の作家、逸見東洋など、今回の企画展は、館長の村田理如が各国から集めた明治期の華麗な彫刻を展示。日本を代表する彫刻家、高村光雲(たかむらこううん)の木彫をはじめ、貝殻、べっ甲、珊瑚などを木や象牙にはめ込んだ彫嵌(ちょうがん)作品といった、めったにお目にかかれない名作が一度に楽しめます。明治時代の多様な彫刻美術の全貌をぜひ!

文/佐倉一史

『明治の彫刻』

日程:2月21日(土)〜5月17日(日) ※月・火曜休(5/4・5開館)
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
会場:清水三年坂美術館(京都市東山区清水3-337-1)
料金:一般800円、大・高・中学生500円
電話:075-532-4270
URL:http://www.sannenzaka-museum.co.jp/

  
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