フレンチのシェフが作る予約制かき氷

2016.7.20 12:00

エスプーマも濃厚なのに、桃の味と香りの余韻を残してスーッと溶けていく「オマージュ・ド・エスコフィエ」1,200円

(写真6枚)

フレンチの人気店「ビストロ ル・クレール」(奈良市)が、週1回だけ「氷匠 ル・クレール」と名前を変え、完全予約制で営業。絶品のかき氷がいただけると、氷好きの間で広まっている。

吉崎公浩シェフが、かき氷にはまったきっかけは、かき氷の祭事『ひむろしらゆき祭』に今年、出店したことから。自らのメニューが一番売り上げたにも関わらず、名店の氷を食べて氷の削り方が全然違う・・・と、ショックを受け「自分が納得できる、究極においしいかき氷を作ろう」と一念発起。温度や削り方などを徹底的に研究し、フレンチのシェフにしかできない、独創的で美しいかき氷を完成させたのだ。

毎晩、氷の削り方を練習したという吉崎シェフ
毎晩、氷の削り方を練習したという吉崎シェフ

7月のかき氷、「オマージュ・ド・エスコフィエ」はデザートの定番でもあるピーチメルバをアレンジしたもの。単にソースをかけるだけではなく、その組み合わせが見事! 白桃のスープのエスプーマに、白桃のコンポート、木苺のソースとミルクキャラメルのシロップ、ほろ苦プラリネパウダー、中にはバニラの自家製アイスクリームに煮詰めてとろとろになった白桃まで入るなど、いろんな味が重ねられているのに、ふわふわの氷と見事に調和!

6月のかき氷は、七色のフルーツに炭酸入りジュレ、ブドウのシロップやヨーグルトのエスプーマに彩られてジュエリーのように。8月はまだ考案中とのこと
6月のかき氷は、七色のフルーツに炭酸入りジュレ、ブドウのシロップやヨーグルトのエスプーマに彩られてジュエリーのように。8月はまだ考案中とのこと

「最近のかき氷は、氷の質を楽しむのが主流ですが、こちらではテーブルクロスがひかれた上質な空間で、フランス料理のデセールを思わせる付加価値の高いかき氷を味わってもらえたら。根をつめて氷を削るので、通常時はできず休業日の夕方のみ」と、ビストロの定休日である木曜18時からオープン、20人だけの完全予約制。1杯1,200円。内容は毎月変わり、6~9月という4カ月だけなので、ぜひ予約の電話を! 食べればかき氷の概念がかわるかもしれませんよ!

取材・文/西村円香 写真/沖本明

「氷匠 ル・クレール」

住所:奈良市高天町48 森田ビル B1F
時間:18:00~22:00 ※木曜のみ営業(ビストロ ル・クレールは木曜以外営業)
電話:0742-27-6060

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