手紙が主役、京都でマニアな龍馬展

2016.6.2 20:00

京都国立博物館学芸部上席研究員 宮川禎一さん。昭和4年に青山会館で開催された展覧会の出展リストは、3口の刀が龍馬のものであることを証明する貴重な資料

(写真4枚)

坂本龍馬の没後150年を記念した巡回展『特別展覧会 没後150年 坂本龍馬』が、10月15日から「京都国立博物館」(京都市東山区)で開催される。その展示内容についての記者発表会が1日、同博物館で行われた。

10年ぶりのとなる大規模展では、龍馬直筆の手紙を中心に約200点を展示。「池内藏太(龍馬の同郷の後輩)の両親宛のものは、近所のおばさんまでも気遣うなど、龍馬の優しさと望郷の念が良く表れていて、過去を振り返らない前向きなイメージの龍馬とは違う一面が垣間見れる。また、兄への礼状や、姪っ子の悪口を書いた風変わりなものなど、現代の私たちが読んでも超面白い!と思うものがたくさんあり、そういうものにこそ意味があるのでは」と語った担当学芸員の宮川禎一さん(龍馬の手紙をほぼすべて網羅しているそう)。

龍馬が福井にいる三岡八郎(由利公正)に新政府の財務担当の打診に行ったことを、土佐藩重役の後藤象二郎に復命(出張報告)するための草案(龍馬書簡 慶応三年十一月 後藤象二郎宛「越行の記」 江戸時代 慶応三年(1867))
龍馬が福井にいる三岡八郎(由利公正)に新政府の財務担当の打診に行ったことを、土佐藩重役の後藤象二郎に復命(出張報告)するための草案(龍馬書簡 慶応三年十一月 後藤象二郎宛「越行の記」 江戸時代 慶応三年(1867))

「龍馬は明治期からすでに大スターだった。そして、その頃からずっと良いイメージでみんなに大切に語り継がれてきた稀有な存在。絵画や仏像と違い、龍馬を展覧会で表すのはすごく難しいが、手紙の中身をじっくり読んで、それぞれの胸に理想の龍馬像を深く刻んでほしい」と宮川さん。人の心を動かし、ひいては幕末の世を大きく動かした偉人なだけに、ファンならずともこれからの時代を生き抜くヒントが得られる貴重な機会になりそうだ。

龍馬のものと判明した刀。近江屋で暗殺された時に敵刃を受けたものである可能性も高い(刀 銘吉行 坂本龍馬佩用 江戸時代 京都国立博物館蔵)
龍馬のものと判明した刀。近江屋で暗殺された時に敵刃を受けたものである可能性も高い(刀 銘吉行 坂本龍馬佩用 江戸時代 京都国立博物館蔵)

また、龍馬暗殺の際に敵刃を受けたとされる刀『銘吉行』や、87年ぶりに公開される脇差(個人蔵)など、昨年龍馬のものと認定された3口の銘刀も展示される予定で、刀剣好きにとってもたまらない内容になっている。

取材・文/浅野はるか

『特別展覧会 没後150年 坂本龍馬』

日程:2016年10月15日(土)~11月27日(日)
時間:9:30~18:00(金曜は~20:00)※入館は閉館30分前まで
月曜休(祝日の場合は翌火曜休)
会場:京都国立博物館 平成知新館(京都市東山区茶屋町527)
料金:大人1,300円、大学生1,100円、高校生800円、中学生以下無料
電話:075-525-2473

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本