古田新太が所属する劇団☆新感線の人気舞台「いのうえ歌舞伎」と何度もタッグを組んできた市川染五郎が、同劇団の傑作『アテルイ』を歌舞伎役者による公演で実現した歌舞伎NEXT『阿弖流為（アテルイ）』。その2015年の公演の模様が、2016年６月にシネマ歌舞伎の映像作品として全国で公開される。

HD高性能カメラで撮影した歌舞伎の舞台公演を大きなスクリーンで上映するという、映画とは違った新しい映像作品のシネマ歌舞伎は、スーパー歌舞伎という新ジャンルを築き上げた『ヤマトタケル』や、野田秀樹の作・演出で中村勘三郎ら豪華俳優が競演した『野田版 鼠小僧』など、20作以上を公開している。

今回の公演決定に際し、主演の市川染五郎は「自分の夢でもある歌舞伎と映像の融合の第一歩になる、更なる可能性を感じる作品です。映像ならではの魅力が詰まった、歌舞伎NEXT『阿弖流為』を多くの方にご覧いただくことをこころより願っています」とコメントした。

本公演は、苦悩しながらも蝦夷を率いる若きリーダー阿弖流為を市川染五郎が、蝦夷討伐へと向かう坂上田村麻呂を中村勘九郎、阿弖流為を導く謎の女は女方の中村七之助が演じ、大阪では2015年10月に上演された。