「4人の女子高生に託した」青春映画

2015.9.18 20:00

左から、松居大悟監督と真山朔

(写真1枚)

クリープハイプのライブのため、北九州から1000km離れた東京へ自転車で向かう4人の女子高生を描いた青春ロードムービー、『私たちのハァハァ』がいよいよ公開される。メガホンをとったのは、2009年に『ふたつのスピカ』でNHK連続ドラマの脚本最年少デビューを果たし、2012年には映画監督デビュー作『アフロ田中』(主演:松田翔太)で脚光を浴びた松居大悟だ。

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© 2015「私たちのハァハァ」製作委員会” width=”700″ height=”356″>
映画『私たちのハァハァ』
© 2015「私たちのハァハァ」製作委員会

「僕はただただ、4人の女子高生に着いていくという感じで、どこに辿り着くんだと思いながら撮ってました。編集せずに出せるのであれば、むしろそれが良かったくらい。ゴールが見えなくて、ホントにドキドキしたし。映画を観ている人が5人目になれるような、そんな映画にしたかった」(松居)

主演の女子高生を演じるのは、注目の新人シンガーソングライター・井上苑子、唯一の演技経験者である女優・三浦透子、6秒動画アプリ「Vine」で再生回数4億回(!)を誇る女子高生・大関れいか、そして、ミスiD2014ファイナリストの真山朔の4人。なかでも、松居監督が「一番心配だった」という真山は、現在も和歌山在住。人に会うごとに「私、どうしたらいいですかね?」と、自らの将来について聞きまわる女の子だ(女優じゃないの?と聞くと、違いますとキッパリ)。

「映画は好きだから結構観てるんですけど、自分が出る側に立つ・・・!? いやいや、ダメだって(笑)。作品を壊しちゃいそうで。私、松居監督の前々作『スイートプールサイド』(2014年)が3本の指に入るくらい好きで。だから、映画に出るというより、松居監督に会いたいって。この解釈って合ってますか?とか、本人に聞ける機会ってないじゃないですか。ラッキー♪って思って(笑)。映画の話ばっかりしてます」(真山)

そんな真山だが、劇中では東京を目指す道中のなかで、いわゆる「ひと夏の冒険」を体験しながら大人になっていく姿を好演。キャッキャとただ戯れるだけのシーンに映る、二度と戻らない青春の煌めき。松居監督が「4人でどっか行くとか最高だなと思ったけど、当時の自分はできなかったから、得体の知れない女子高生に託したというか」と語るように、世代を超えて熱さを伝染させる青春映画となっている。

『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2015』では、「観客賞」と「スカパー!映画チャンネル賞」をW受賞。「女子高生だけじゃなく、初期衝動がある人全員に届く映画になっていると思います」と松居監督が自信に満ちた表情で振り返る本作は、シネ・リーブル梅田を皮切りに、京都・立誠シネマ、神戸・元町映画館にて順次公開される。

映画『私たちのハァハァ』

2015年9月19日(土)公開
監督:松居大悟
出演:井上苑子、大関れいか、真山朔、三浦透子、池松壮亮、中村映里子
配給:SPOTTED PRODUCTIONS

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