インパクトの強い顔立ちで、『TRICK』や『医龍』などのドラマで活躍するイケテツこと池田鉄洋。一方で作家＆演出家としても、強烈な後味を残すコメディを数多く手がけている。そんな彼が主宰するコントユニット「表現・さわやか」の新作公演が、９月に大阪で上演される。「苦笑系」と呼ばれるその笑いの魅力について、イケテツに話を聞いてきた。

今回の注目は、ユニット史上最大のゲスト出演者の多さ。特に意外なのは、鈴木砂羽が以前から出演を直訴していたそう。「最近は”なぜ出してくれないの！”と怒り出すほどになってきてたんで（笑）。砂羽ちゃんを出すなら、ストーリーがしっかりした作品にしようかと思ったんですが、本人は”どコントがやれる！”とはしゃいでいたので、やはりコント色を強めることにしました。今回は結構、鈴木砂羽ありきです」

さらにお笑い界からの初ゲストとして『キングオブコント2013』の覇者・かもめんたるが登場。「彼らのコントがいちファンとして大好きなんですが、役者としてもすごく巧いんです。笑いに対する真面目な姿勢は私も勉強になるし、いい化学反応が起こるのを期待しました。ただ（女装が名物の）槙尾（ユウスケ）さんがいて、私も女装をするので、今は誰を女性役で誰を男性役にすればいいのかという、よくわからない悩みが出ています（笑）」

「番外恋愛公演」と銘打っている通り、今回は全コントが恋愛ネタ。とはいえ「胸キュン」や「ときめき」にはほど遠い世界になりそうだとか･･･。「男同士のキスがいっぱいあって、”イヤだー！”という声が上がるコントを昔やったんですが、全体的にあれに近い雰囲気になりそうです。今回は苦笑系ならぬ”悲鳴系”かもしれない（笑）」

取材・文・写真／吉永美和子