酒蔵を改装、京都にポルトガル菓子の専門店

2015.4.30 12:08

ポルトガル菓子店「カステラ・ド・パウロ」

(写真6枚)

京都・北野天満宮の大鳥居の東側、およそ築100年の酒蔵を改装して4月7日にオープンした「カステラ・ド・パウロ」(京都市上京区)。ポルトガルで、カステラ専門店を営んでいたポルトガル人パティシエのパウロ・ドゥアルテさんと奥さまの智子さんが開いたポルトガル菓子店です。今までになかった専門店とあって、話題となっています。

ポルトガル菓子といえば「カステラ」。元祖は、16世紀にポルトガル人宣教師達によって伝えられた「パォンデロー」です。ドゥアルテ夫妻は、まず日本で発展したカステラを「ポルトガルに里帰りさせたい」と長崎の老舗「松翁軒」で修業し、1996年にリスボンでカステラ工房を開店。そして、今度は、現地のお菓子を学び「日本のみなさまに、素朴であたたかなポルトガルのお菓子を食べてほしい」と、奥様の故郷・京都に店を構えました。

パォンデロー1ホール1,800円、陶器370円(型なし)、470円(型あり)、銅鍋(鍋なし)450円
パォンデロー1ホール1800円、陶器370円(型なし)、470円(型あり)、銅鍋(鍋なし)450円

主役は3種のパォンデロー。大きく丸い素焼きの型に生地を流し入れ蓋をして焼くミーニョ地方、同じく素焼きの型で半熟に焼くベイラ・リトラル地方、取っ手がついた銅鍋やアルミ鍋で半熟に焼くエストレマドゥーラ&リバテージョ地方と、3つの地方の味を再現。そのほかポルトガルの郷土菓子の一つパステル デ ナタ(エッグタルト)やアソーレンス諸島で馴染み深いフルーツケーキなども揃います。

イートインのおすすめは食文化比較体験プレート(650円)。地方別の3種のパォンデローとカステラが盛り合わせになり、卵、粉、砂糖と同じ材料から作られているのに、しっとり感やふわふわ感が異なり、食べ比べてみると自分の好みが分かります。ポルトガル菓子研究家である智子さんが教えてくれる文化や歴史にふれあいながら、味わってみて。

取材・文・写真/いなだみほ

[Castelle do Paulo(カステラ ド パウロ)]

2015年4月7日(木)オープン
住所:京都市上京区御前通今小路上ル馬喰町897蔵A
電話:075-748-0505
時間:9:30~18:00(喫茶は~17:00)売り切れ次第終了・水曜&第3木曜(水曜が25日or祝日の場合は翌日休)

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